日常を笑うファインダー/AKIPINとSACHIKO(AKIPINの妻)

2020/03/08ミモザのこと/SACHIKO

季節の移ろいは早く、つい先日まで、冬に鴨川にやってくるユリカモメのことを書こうと思っていたところなのに、今日はもう、ミモザのことが心を巡っています。
数日前、知人から、抱きかかえるほどたくさんのミモザの花をいただき、いまわが家の部屋の中は明るい黄色で照らされています。

その知人はご自宅の庭にミモザの木があり、毎年たくさん花を咲かせるそうです。
しっとりと小雨の降る午前にブルル、とバイクを飛ばして、わが家へミモザを届けてくださいました。
オリーブ色のような可愛いバイクに麻紐で結わえたミモザの枝を積んで現れた、その姿がとっても素敵でした。
両手で抱えるほどのたっぷりのミモザはほんのり甘い香りがして、ふわふわのちいさなぼんぼりの集まりは、なんとも可愛い。
そして明るい黄色に心が踊ります。
花が大好きな私は、抱えるほどのミモザをいただいてウキウキがとまりません。

リースかスワッグを作ろうか・・・と思うのだけど、ざっくりとそのまま大きな花瓶に生けて、やっぱりしばらくそのままを眺めていたい。
一日経つと、閉じていた小さな蕾たちがほころんで、ふわふわの束になっていく。
あぁ、ミモザってなんてかわいいのだろう。
何度も何度も心で呟く私。

3月8日。
イタリアでは「ミモザの日」。
女性に感謝を込めてミモザの花を送る日なのだそう。
そんなことも少し意識しながら、私はこの季節になると花屋さんでミモザを買い、リースをつくることがある。
でも、「ミモザの日」を知ったのはここ数年で、私の中のミモザ文化は浅い。

けれど、私が最初にミモザに出会った日で言えば、二十数年前の3月、高校の卒業式。
親友がミモザの花束を私に贈ってくれた。
「あなたのイメージで選んだよ」というようなことを言って渡してくれたと記憶している。
初めて見るミモザの花束に、「こんな花あるんやー、かわいい」と思った。
なにより、18歳でミモザを選んで花束にしてくれた親友のそのセンス。
彼女とは小学生のころからの仲で、お菓子作りをしたり、赤毛のアンに憧れて、アンとダイアナみたいな腹心の友でいたいって思ってたりしたなぁ。
他にも早朝の山に登ったり、川でずぶ濡れになって遊んだり。
お花摘みに出かけたり、フレンチまがいの料理を作ってクリスマス会をしたり・・・。

ミモザを見ていたら、そんなことを次々に思い出してしまった。
彼女と久しぶりにゆっくりお茶でもしたいなぁ。

花瓶に入ったふわふわのミモザたち。
次は、ドライフラワーにして楽しませてもらうよ。

 
ページの最上部へ